Viva!公務員

ママ、僻地に左遷され続けてるけど、なんとかうまくやってるよ。
イタリア発、人種差別、男尊女卑、汚職、エスニックジョークなどセンシティブな笑いのオンパレードでありながら、総合的にはバランス良くまとめている作品。
主人公のケッコは幼い頃から公務員を夢見、晴れてその座に収まっている中年男性。しかし、不要な公務員を削減したい国のリストラに遭い、どんどん過酷な土地へ飛ばされてしまう。それでもケッコはたくましく抗い続け……。
最初こそとんでもないマザコンで、まるで公務員は神だというように横柄に振る舞い、どうしようもなさが描かれていたケッコ。北極での運命の出会いを経て、3人の父親が違う子どもたちの面倒を見ながら、左遷先でちょっとずつ成長していきます。
これくらい、楽をするために全力で働くし全力でしがみつく、ような図太い心地もいいのかもしれない。
ヒロインはケッコの新しい恋人・ヴァレリアですが、裏主人公はリストラ担当者の”鉄の女”・シローニ部長でしょう。
トムとジェリーのような攻防戦は面白く、最終的に、愛のための決断が大きな幸せを呼ぶのが良かったです。
それにしてもウズラ料理はどんな味がするんでしょうか。